2020年4月25日土曜日

追いかけ回さなくなれば、気持ちが近くなったと感じるよ

こんにちは。上村です。


僕の学生時代は、卒業式は決まって『仰げば尊し』を合唱していました。


「仰げば尊しわが師の恩~♪」


卒業式の情感にピッタリなメロディー。名曲です。


ただ学生時代の僕は、ちょっと「引っかかった部分」があったのです。

出だしの『わが師の恩』の一節。


「わが師の恩はいいけど、この詩はどういう立場で書いたのだろうか?」と。


「生徒の立場で書いたのだろうか、それとも教師の立場か?」

と思ったのです。



生徒の立場で書いたのなら、「先生お世話になりました」という意味ですので、もちろんいいことです。


感謝の気持ちを伝えているのですから。


でも、もし教師の立場で書いたのなら、ちょっと変になりますね。

だって、「わが師の恩」って、当人が言うのはおかしい。


「これだけ世話をしたのだから、恩に感じているよね?」

みたいな感じになってしまう。


あくまでそれは生徒自身が感じることで、当然ですが、押し付けで言わせるものではありません。



例えば、こんなこともありました。


僕が小学生の時、「学校の創立記念日」がありました。

講堂に保護者や先生が集まって、式典が行われました。


在校生が、決められたセリフを言います。


「伝統あるわが校」
「素晴らしい場所で学ぶ僕ら」

みたいなことを、生徒一人一人に割り当てられるのです。


僕にも割り当てられました。


僕の前の生徒が、こう言います。

「校庭のくすの木はきっと見ていただろう」


すると次に僕が言うのです。

「50年のわが校の歩みを」と。


だから何なんだと思いますが(笑)、まあ単なる儀式です。


今から思えば、ばかばかしいような気がするのですね。


セリフがばかばかしいという意味ではなく、そんな「思ってもいないこと」を言わされることがです。


自分でそう思っているならいいのですが、教師が作った言葉をそのまま言っているだけなので。


式典向けのことであって、別に自分の本心でもありません。


自分で思っていることなら、きっと言葉にも心がこもるでしょう。

でも、そうではなかったのです。


だからといって、「この学校は校則がやたらに厳しいし、クラス内にイジワルな子もいる」などと言うわけにもいかない。


そんなことを言ったら、式典が台無しです。(笑)


もちろんそういう意味ではありません。


押し付けられたことではなく、「自分自身がいろいろ迷いながらつかんだものにこそ価値がある」ということが言いたいのです。



素晴らしい学校だったら、多くの人が、誰に何を言われなくても、自然にそう思っているでしょう。


変なところだったら、いくら「素晴らしいと思え」と言われても、そうは思えません。



こういうのは、恋愛や人間関係にもあるでしょう。


気持ちを押し付けようとして失敗することが。


誰しも押し付けられたら嫌なものですし、拒否したくなるもの。


しかし、何とか自分の気持ちを押し付けようとする。

その結果、相手と心の距離を感じてしまうのです。



相手が心を閉ざしたと思うかもしれませんが、この場合はえてして自分の方が心を閉ざしています。


押し付けをやめたら、人間関係はグッとよくなりますよ。


簡単なことですが、でも心がこわばっていると、なかなかそれができません。


愛情はもっと自然なものですね。


もしあなたが、相手を追いかけ回さなくなれば、不思議なことに、相手と気持ちが近くなったように感じるでしょう。


今まで苦労しても気持ちが伝わらなかったのが、自然に伝わることがあります。


それは、無理をやめて「自然」になったから。


追いかけ回して近くなるのではなく、素朴な支え合いの気持ちが人を近づけます。


『愛とは相手に変わることを要求せず、 相手をありのままに受け入れることだ』

ディエゴ・ファブリという人の言葉です。



受け入れるからこそ、提供もできます。


そんな心境になれば、自然に本当の愛情を発揮していけるでしょう。



・今回のまとめ
愛情は自然のもの。
押し付けでなく、支え合いだから。
素朴な気持ちは、どんどん伝わっていくでしょう。





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愛された後のことを大胆に意識すると、今から魔術的に愛されるようになる、秘密の愛され術





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