2019年5月17日金曜日

悪いこと以上に、「いいこと」があったから、あなたがいる話

こんにちは。上村です。


昔の話ですが、僕が受験生の頃、こんなことがありました。


私立大学を何校か受験したのですが、
その最初の受験。


初めてなので、場所がよくわからなかったのです。


「たくさん受験生がいるから、だいたい場所はわかるだろう」
と安易に考えていました。


自分なりに、事前に場所を確認したつもりでしたが、何せ初めて行くところ。


バスを降りてから、間違った方向に向かってしまったのです。


受験生がたくさんいると思ったら、そうでもなかった。

なぜか?


「試験開始が迫っている時間」だったからです。


僕はちょっと寝坊して、ギリギリの時間になっていたのです。

そんなギリギリの時間にウロついている受験生はあまりいない。(笑)


その上、道を間違えたのですから大変です。

自分が招いたとはいえ、困ったことになりました。


ただでさえ試験開始が近付いています。


その時はもう、自分が間違った方向を歩いている(走っている)ことに、気付いていました。


地図を見たのですが、何せ方向音痴。

どこにいるのかよくわからなかったのです。


しかも焦っているので、ますますわからなくなってくる。


大学に電話して聞けばいいのですが、当時は携帯電話というものがなかった。


辺りに公衆電話も見当たりません。


(誰かに尋ねよう)と思ったのですが、
その日は休日で朝の早い時間帯のせいか、人がいない。


(どうしよう、どうしたらいいんだ・・・)


ふと横を見ると、バス停があったのです。

そこに「一人の男性」が立っていました。


慌ててその人に近づき、
「すいません、○○大学はどこにあるかご存知でしょうか?」
と聞きました。


「ああ、すぐそこですよ」
と丁寧に教えてくれたのです。


実際、思ったより近いところにありました。

僕は大学周辺をグルグル回っていたようです。


それにしてもよかった。

お礼を言って、最速ダッシュで学校へ向かいました。


何とか受験できました。


幸いその学校は合格して、その後の受験も一応無難に終えました。


今になって、ふと思うことがあります。


「あの時、場所を教えてくれたあの人がいなかったら、どうなっていただろう・・・?」
と。


僕は確実に、その学校は不合格だったでしょう。


その学校は、先生から「絶対大丈夫」と言われていたところでした。


しかし、大幅に遅刻して受かるほど、甘くはないでしょう。


いや、そもそも受験自体ができなかったかもしれません。


「安全校」と思っていたところで、最初から受験できないなんてことになっていたら・・・?


その後の受験にも、影響を与えていたかもしれません。


と考えると、自分にとって「大変感謝すべきことが起こった」ということになります。


実はこういう「有難いこと」は、その時は強く覚えていても、時間とともに忘れていくことも多いです。


実際そのことも、ずいぶん長く忘れていました。


ところが逆に、「迷惑をかけられたこと」は、よく覚えているものかもしれませんね。


僕自身、学生時代にある教師から、ひどく傷つけられることを言われたことがあります。


でも、その教師はそんな人だから仕方がない。


別のいい教師からは、励まされたこともありました。


教師といっても、いろいろな人がいます。


いい教師もいれば、未熟な教師もいるでしょう。


未熟な教師から何を言われようといいのです。


しっかりした教師からの励ましの言葉の方が、もちろん価値があります。


「自分に起こったいいこと」は、忘れがちなこともあります。


でも、本当に大切なのはそれです。


迷惑をかけられたことなど、忘れてしまっていい。


でも、忘れていることで、「いいこと」はたくさんあったはず。


何を心に刻むかで、人生は変わってきます。


あなたが今ここにいるのは、紛れもなくあなたを支えてくれることがたくさんあったからです。



・今回のまとめ
多くの「都合の悪いこと」があるかもしれません。
でも、自分が今ここにいるのは、自分を支えてくれるいいことがあったからです。





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