こんにちは。上村です。
昔の話です。
僕が、入学式用に初めて「スーツ」を買った時です。
ある店に行きました。
どんな服を買うか考えていたら、若い男性店員さんが近づいてきました。
「スーツをお探しですか?」
「そうです。入学式に着るので」
すると、店員氏、
「これなんかどう?結構いいよ」
とあるスーツを勧めてきました。
勧めてくれるのはいいけど、何でいきなりタメ口なのだろうか。(笑)
まあ、僕は当時十代。
店員さんも若かったし、ざっくばらんがいいと思ったのでしょう。
それは構わないのですが、その後が大変だった。
店員さんは、僕が考える暇もなく「今はこれが主流」みたいな感じで、有無言わさない。
僕はあっけにとられました。
スーツを選ぶのは生まれて初めてです。
どれがいいのかもよくわからない。
そこへもってきて、「これしかない」みたいな感じで勧められたのです。
店員さんには、ひょっとしたら「販売ノルマ」みたいなのがあったのかもしれません。
もちろん商売なので、押しも必要な時があるかもしれません。
でも、あまりにも強引すぎやしないか。
今ならここまで強引な店員さんはいないでしょう。
僕にしてみれば、ほとんど考える間もなかったのです。
知りたいことも質問できず、その店員さんは強引に話を進めていく。
もちろん店員さんにやる気がなかったら困りますが、さりとて強引なセールスも困ってしまう。
当時僕は、消極的な性格で相手のなすがままになってしまったのです。
「無理やり押し付けられた」という苦い思いが残ったのですね。
「それでも売れたんだから、店にとってはプラスだ」
と思われるかもしれません。
でも、そんなこともありません。
なぜなら、それ以降、僕はその店に行かなくなったからです。
店の品に問題があるわけではありません。
その店に行く度に、「強引な店員がまた現れやしないか」と警戒するようになったからですね。
そこで、店員さんの立場で考えてみましょう。
その時はスーツを売ったのです。
彼は、ひょっとしたら、上司にホメられたかもしれません。
「よく売った。エライ」
みたいな感じで。
まあ、一着売ったくらいで、そこまで褒められないかもしれませんが。
でも、よく考えてみてください。
その時は、確かに売れたかもしれません。
でも、長い目で見ると、それ以降の「ひょっとしたら僕が買ったかもしれない売り上げ」がなくなったのです。
その店は自宅近くにあったので、僕は度々利用していました。
でも、その一件以来、全然行かなくなった。
イヤな経験をしなければ、以降もずっとモノを買い続けていたかもしれません。
店側にとってみたら、結果的にはソンをしているのですね。
目先の利益を追い求めて、結果的にソンをしたというわけです。
念の為に言うと、売り込むことが悪いと言っているではありません。
商売ですし、それも必要でしょう。
但し、何でもそうですが、結果を出すためにはそれなりのステップがあります。
結果を出そうと焦って、逆に「本当に望む結果」を遠ざけてしまうことがあります。
こういうのは、いろいろなことに言えますね。
恋愛や人間関係にもあります。
例えば、誰かを食事に誘うとします。
友人ならともかく、片想いの異性が相手なら、なかなか言い出せないものです。
そこで、「誘い方」を工夫する場合があります。
「仕事のことで話があるので、少し食事でもいかが?」などと言う。
確かに、誘いやすくなるでしょう。
でも、問題はここからです。
「仕事のことで」と言っておきながら、いざ二人で食事をすると、途端にアプローチモードになる。
当然、相手は困惑します。
仕事の話と思っていたら、根掘り葉掘りプライベートなことを聞かれて、イヤな気がする。
プライベートなことを聞かれるのがイヤなのではありません。
「仕事の話と言って誘ったのだから、仕事の話をしてよ」
ということですね。(笑)
何か相手の下心がわかって、変な気持ちになります。
次に誘われても、断ろうと思う。
これも、さっきの店員さんと同じですね。
その場では結果を出したのです。
でも、後に続いていない。
「信頼関係」というものができていないので、後に続いていかないのです。
もちろん、「相性」というものもありますが、やはりそれも信頼関係があってのことです。
信頼がなければ、どんな関係も続きません。
今すぐに結果を求めたがる気持ちになって、大切なことを忘れてしまうのです。
「1分1秒でも早く、成果がほしい」と思う。
でもそのことが、逆に結果を遠ざけてしまうことがあります。
結果とは、先にあるものではありません。
しかるべき時に、自分が予期しないところで、結果となります。
結果というのは、トータル的に判断すべきです。
今の不都合なことが、実は未来にとっていい結果をもたらすことがあります。
いくら立派な「計画表」を作っても、今を大切にできないなら、それは無意味なものになります。
結果を心配しない「余裕」が、必要です。
何であれ、焦りをなくして、落ち着きの中で取り組んでいくことが大切です。
・今回のまとめ
未来を考えすぎると、余裕がなくなるもの。
余計な焦りや心配が、結果を遠ざけます。
たとえどんな時でも、余裕を忘れずに。
あなたが、「自分は愛の弱者だ」と思うようなことがあれば、本書はとても有益なものになるでしょう。
今までの思い通りにならない状況が、きっと一変するはずです。
本書には、それくらいの大きな力があります。
あなたの「バイブル」にしてください。
あなたが、恋愛や人間関係で「愛されない」と悩んでいるなら、たった二つの真理を知るだけで、それは解決します。
1.追いかけるのをやめる
2.「途方もない愛される力」を実践する
今すぐ、「真理」を知ってください。