2020年5月7日木曜日

焦っているなら本当の愛情ではなく、落ち着いているなら本当の愛情

こんにちは。上村です。


僕が高校生の時、学校行事で「キャンプ」がありました。



キャンプというと、何か楽しそうな感じがしますよね。

「みんなでワイワイ楽しく過ごす」みたいな


しかし、このキャンプは違った。



学校行事なのでプライベートとは違いますが、それにしても厳しかったのです。


普通ならいい思い出になるであろうキャンプが、思い出したくない思い出になりました。



朝早くに叩き起され、いきなり「ランニング」です。


不思議ですよね。

「精神を鍛える」というと、なぜやたらに走らせようとするのでしょうか?


当たり前ですが、走ったからといって、聖人君子になれるわけでもありません。



朝っぱらから教師の怒鳴り声を聞いて、心が暗くなったのですから、かえって精神に悪い。


一部不真面目な生徒はいましたが、多くは真面目な生徒で、そんな怒鳴られるようなこともしていないのです。



一生懸命に走っているのに、「ダラダラするなコラ」と言われたら、さすがに気分は悪い。


別に褒めてはいりませんが、せめて静かにしてほしい。



「ギャーギャー怒鳴って、仕事しているつもりになってんじゃないぞ、コラ」

と教師に対して言い返したくなる。(笑)



こういう状況だと、ギスギスした雰囲気が充満します。


さすがに、教師に面と向かって反抗する生徒はいませんでしたが、生徒間同士でいさかいやトラブルがありました。


集団生活を学ばせようとしていて、生徒同士の仲が悪くなっていくという、まさにジレンマ。



でも、よく考えてみれば当たり前ですね。


「強制」と「愛情」を、勘違いしてはいけません。


生徒をおとなしくさせるというのは、別に愛情でも何でもないのです。


学校の秩序を維持したいと考えているだけなら、それは愛情ではなく、単に学校の都合です。



本当に生徒のことを考えるなら、怒鳴り声ではなく、お互いが協力できることで「いい雰囲気」を作っていけるものを目指すべき。



えてしてこの強制と愛情が、ごっちゃになっていることがあります。


元来正反対のものなのですが、強制を愛情のシルシと思い込んでいる人がいます。


これはやっかいです。

自覚を無視したところに、愛情はないからです。



例えば、恋愛や人間関係でもありますね。


「これだけ愛しているのに、どうして振り向いてくれないんだ」と思う。


必死で何回も連絡して、返信がないと落胆します。



しかし、立場を変えて考えてみましょう。


しつこく何度もラインやメールを「送られる側」の立場になってみましょう。


親しい間柄なら問題はないでしょう。


しかし、何とも思っていない人から、次々に連絡がきたらどう思うか。


これは恐怖です。


相手の気持ちを察したなら、そういった行為はきっとやめるでしょう。



ところがこれは恋愛に多いですが、恋愛感情に振り回されていると、そんな普通のこともわからなくなることがあります。



さっきの学校と同じですね。


教育という言葉とは裏腹に、あまり教育になっていなかったのです。


愛情という言葉とは裏腹に、愛情になっていないようなもの。



とはいえ、僕も予備校で働いた経験がありますから、学校の立場も理解しています。


「そんなことを言ったって、今すぐ生徒をちゃんとさせないと、クレームがくる」

ということもあるかもしれない。



しかし、それを理由にしている限り、何も進歩もありません。



結局、真に「いいこと」ができず、後でもっと手痛いしっぺ返しがあったりします。



いずれにしても、真の愛情とは、「自分の感情に負けない姿勢」から発揮できると思うのです。



わずらわしいことがあってヤレヤレと思っても、そんな感情には負けない。

追いかけ回したい衝動にかられても、そんな感情には負けない。

悲観的になっても、そんな感情には負けない。



だいたいキャンプをしたくらいで、生徒の生活態度を変えさせることができるという考え方自体が、安直なものです。


そういった、「お湯をかけて3分でOK」みたいな方法では、どうしようもありません。


安易なことを考えると、ますますうまくいかなくなります。



愛情とは、もっと落ち着いたものであり、それは少しずつ浸透していくものです。


焦ってはいけない。


落ち着きの中で、それを発揮していけばいい。


無理に相手に受け入れさせようとしても、そういうわけにはいきません。


自分だってそんなことをされたら嫌ですよね。



愛情は、通じていくところに、少しずつ通じていくもの。


そこに確信と自信を持つべきですね。



・今回のまとめ
焦らなくていい。
愛情は、通じていくところに、少しずつ通じていくもの。
そこに確信と自信を持つべきです。





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